
メリット・デメリットについて解説
台風や地震など、自然災害による被害の1つが停電です。わたしたちの生活は、電気によって成り立っていると言っても過言ではありません。そのような停電への対策として注目を集めているのが、家庭用蓄電池です。では家庭用蓄電池を設置することで、どのような恩恵を受けられるのでしょうか。今回は西宮市で家庭用蓄電池を設置する場合のメリット・デメリットについて解説します。
1. 家庭用蓄電池の仕組み

家庭用蓄電池は、電気を蓄え、必要なときに電気の供給ができる設備です。家庭用蓄電池に内蔵されている電池は「二次電池」と呼ばれ、スマートフォンや車のバッテリーと同様、充電して繰り返し使えます。
現在主流となっている家庭用蓄電池は、リチウムイオン電池を使用しています。 家庭用蓄電池に貯められる電気は2つあり、1つは電力会社から購入した電気、もう1つは太陽光発電などでつくった電気です。この2つを併用することで、日中は電力会社の電気を使用しつつ、太陽光で蓄電池に電気を蓄えます。そして夜間はその蓄えた電気を使用する、という使い方ができます。
2. 西宮市で家庭用蓄電池を設置するメリット
西宮市で家庭用蓄電池を設置するメリットを3つ紹介します。

2-1. 電気代が節約できる
家庭用蓄電池を設置する最大のメリットは、電気代が節約できることです。電力会社から購入する電気は、燃料価格の上昇により、近年は値上がり傾向にあります。政府の電気代補助により、大幅な値上げにはなっていませんが、補助がいつまで続くかは未定です。 そのような中、家庭用蓄電池があれば、太陽光発電で蓄えた電気を自家消費できるため、電気代を抑えられます。
とくに電力会社との契約を時間帯別に料金が変わる内容にし、料金が高い昼間に蓄電池の電気を使うことで、更なる節約が期待できます。
2-2. 停電時に電気が使用できる
地震や台風により大規模な停電が起こることがあり、復旧に数週間かかる場合もあります。また、2024年8月には設備の不具合により、西宮市で約1,000件の停電が発生しました。このような状況でも、家庭用蓄電池があれば数日間、電気が使用できます。停電対策に小型の蓄電池を備えている家庭も増えていますが、それらの蓄電池でエアコンや冷蔵庫などの大型家電は動かせません。しかし家庭用蓄電池は容量が大きいので、これらの家電を一定時間使用できます。真夏や真冬の災害においては重宝するでしょう。 2-3.環境にやさしい生活ができる 地球環境に配慮した暮らしが関心を集める中、家庭用蓄電池は条件次第ではあれ、電気の自給自足をすることも可能です。また、電気自動車と組み合わせることで、より環境にやさしい生活が送れるでしょう。
3. 西宮市で家庭用蓄電池を設置するデメリット
西宮市で家庭用蓄電池を設置するデメリットを3つ紹介します。

3-1. 設置場所の条件がある
家庭用蓄電池の設置を検討する際、設置場所があるか確認しましょう。家庭用蓄電池の小型化が進んでいますが、その設置にはエアコンの室外機が置けるくらいのスペースが必要です。
また、極度に高温や低温になる場所や、結露する場所には置けません。太陽光発電システムと組み合わせる場合は、太陽光パネルを置くスペースも確保しましょう。
3-2. 初期費用がかかる
家庭用蓄電池の設置には、費用がかかります。費用はおもに、家庭用蓄電池の本体価格と工事費用の2つです。まず、家庭用蓄電池の本体価格は、メーカーや機能によって異なりますが、100万円から200万円が相場となっています。また、工事費用は、事前調査や基礎工事、蓄電池の取り付けを含め、20万円から30万円かかります。初期費用として総額120万円から230万円必要と、決して安くはありません。 このように家庭用蓄電池は初期費用がかかりますが、最近は国や自治体が補助金を出しています。これらの補助金は予算に限りがあるため、こまめな情報収集と早めの申し込みが大切です。また、家庭用蓄電池は10年から15年使えるので、長い目で見るとお得になる可能性があります。
3-3. 使える量が限られる
家庭用蓄電池の容量によって、電気を蓄えて使える量が異なります。高齢者やペットがいるなど、停電時にエアコンが使いたい場合は、容量の大きい蓄電池が必要です。しかし、容量が大きいとその分費用がかかるため、停電時に使いたい家電や部屋を決めるなど、使用目的に合った製品を選びましょう。