
蓄電池の選び方もご紹介
災害時は、停電がどれだけ長引くか予測できません。家庭用蓄電池を導入すれば停電時でも電気が使えるため、普段と変わらない生活が送れるので安心です。しかし、停電時に滞りなく電化製品を使用するには、どのような蓄電池が必要なのでしょう。本記事では、家庭用蓄電池の選び方や、停電時の利用のポイントについてご紹介します。
1. 停電時の利用に向いている家庭用蓄電池
停電時の利用に向いている家庭用蓄電池を選ぶ際は、次のポイントに留意しましょう。

1-1. 200V対応
蓄電池を選ぶ際は、200V対応のものを選ぶのがポイントです。エアコンなど高出力の家電を使用するには、200V対応の必要があるからです。とくに停電が長引く場合、高出力の家電に対応できなければ、快適に過ごすのは難しくなります。テレビや冷蔵庫、洗濯機は100Vで使用できます。しかし、IHクッキングヒーターや食洗器、エアコンは200Vが必要です。
1-2. 定格出力を確認
蓄電池を選ぶ際は、定格出力を確認してください。定格出力とは、蓄電池が供給可能な最大電力量の指標です。通常キロワットで表示され、定格出力が高いほど、同時に使える家電が多くなります。家庭用蓄電池の定格出力は、通常3キロワット~5キロワットです。家庭によって使用する電力量が異なるため、使用量に合わせた定格出力の蓄電池を選びましょう。
1-3. 特定負荷タイプか全負荷タイプかの確認
蓄電池を選ぶ際は、特定負荷タイプか全負荷タイプかの確認も必要です。特定負荷タイプは、停電時に必要な負荷のみに電力を供給します。特定のエリアにしか送電しないため、少量の電力で長時間使えます。全負荷タイプは、家庭全体に電力を供給するタイプです。すべての部屋のコンセントが使え快適であるものの、電力を使いすぎることもあります。全負荷タイプを選ぶ場合、蓄電池容量は10キロワット以上が必要です。
1-4. 蓄電容量
蓄電池を選ぶ際は、蓄電容量を確認する必要があります。とくに、停電対策として導入する場合、必要な電力を換算し、それに見合う容量を選ばねばなりません。また、定格容量の最大値と、実際に使用できる電力量は異なります。実際に使用できる電力は、定格容量より10%~20%少ないと見積もっておくと良いでしょう。4人家族で消費する電力は、1日当たり10キロワット前後です。しかし、エアコンを使う夏場や冬場は、15キロワットほどになることもあります。容量が大きいほど多くの電力は使えますが、導入費用は高くなります。
1-5. 自動でモード切替が可能か確認
蓄電池を選ぶ際は、自動でモード切替が可能か、確認が必要です。自動でモード切替ができると、停電時に自動的に蓄電池の電力へと切替わります。手動操作が必要の場合、切替方法がわからず、使えないというケースもあるようです。夜中に停電した場合など、わざわざ切替えを行うのも大変なので、自動的にモード切替ができるタイプの蓄電池を選ぶのが良いでしょう。自動切替であれば、通常は停電後5秒ほどで蓄電池に切り替わります。
2. 家庭用蓄電池の停電時の利用ポイント
家庭用蓄電池の停電時の利用ポイントは、次の通りです。

2-1. 自動運転モードにする
停電した時、家庭用蓄電池が使えないという話を耳にすることがあります。そのようなケースは、自動運転モードに切替えできていないことがほとんどです。自動運転モードに自動で切替わらないタイプの蓄電池は、手動で切替えねばなりません。いざという時に電気がすぐ使えるように、切替方法を確認しておきましょう。切替方法は、取扱説明書やホームページで確認できます。
2-2. 普段から蓄電しておく
停電時に利用するためには、普段から蓄電しておくことが大切です。蓄電池を導入していても、蓄電していなければ電気は使えません。蓄電池の残量がどれぐらいなのか、把握しておくことが必要です。災害はいつ来るかわからないため、万が一停電しても困らないように、必要最低限の電化製品が使える電力は蓄えておきましょう。
2-3. コンセントを抜いて待機電力を抑える
停電時に蓄電池の電気を効率的に活用するには、必要のない電化製品のコンセントを抜き、待機電力を抑えてください。パソコンや電子レンジなどは、電源に差しているだけで電力を消費しています。蓄電量は有限なので、できるだけ長く電力が使えるように、電力を節約することが大切です。