
家庭用蓄電池の使い方や導入メリットを解説
災害列島と呼ばれることのある日本では、台風による大雨や強風、いつ何時大地震が発生するかもしれません。自然豊かな兵庫県養父市も例外ではなく、2023年8月の台風7号では記録的な降水量と甚大な被害が発生しました。こうした災害に備えるため、家庭用蓄電池の導入が注目されています。今回は、家庭用蓄電池の使い方や導入のメリットについて詳しく解説します。養父市にお住まいで、災害時も電気に困らない生活を確保したい方は、ぜひ参考にしてください。
1. 兵庫県養父市の自然災害:2023年台風7号による被害

養父市(やぶし)は、兵庫県の北部、但馬地方に位置する市です。山々に囲まれた地形と日本海近くに位置しているため、自然災害の影響を受けやすい地域です。
1-1. 台風の概要
台風第7号は、2023年8月15日午前5時ごろ和歌山県に上陸し、近畿地方を北上しました。台風は同日20時に日本海に達し、兵庫県北部の但馬地域に記録的な降水量をもたらしました。
1-2. 記録的な降水量
養父市八鹿町では、8月15日午後6時40分までの24時間で、降水量が観測史上最大の277.0ミリを記録しました。また、香美町の兎和野高原では248.5ミリ、新温泉町と養父市大屋町と朝来市生野町では189〜246ミリの降水量を記録しました。いずれも8月としては観測史上最大値となっています。
1-3. 被害の詳細
2023年8月の台風7号では、以下の被害が報告されています。
- 養父市全域9,169世帯、21,636人にレベル4の避難指示
- 水道被害:養父市内で520戸が断水し、給水車による支援が行われた。
- 停電:関西電力によると、養父市をはじめ豊岡市・南あわじ市で約50軒が停電
- 林地・林道の被害:山腹崩壊6箇所、林道の残土場崩壊が1箇所
2. 停電への備え:家庭用蓄電池の使い方
前の章でご紹介した自然災害時に活躍するツールの1つに「家庭用蓄電池」があります。ここでは家庭用蓄電池の使い方について説明します。

2-1. 家庭用蓄電池の基本機能
蓄電システムとは、電気を蓄えて必要な時に放電する装置のことです。蓄電には、以下の2つの方法があります。- 太陽光発電で生成した電気を蓄える
- 電力会社から安価な時間帯に電気を購入して蓄える
蓄えた電気は家電製品などに使用できるため、停電時の電源確保にも役立ちます。
2-2. 停電時には「自動切り替え機能」を使う
家庭用蓄電池を設置したら、まずは自立運転モードに自動で切り替わるかどうか確認しましょう。手動での切り替え設定の場合、家庭用蓄電池の使い方がわからない、暗闇で操作ができないなど、実際の停電時に使用できないことも起こり得るからです。
2-3. 停電時にあわてないためのポイント
停電時すぐに使えるよう、あらかじめ「自立運転モード」に切り替えておきましょう。自動切り替え設定の場合、停電が発生するとおよそ5秒で家庭用蓄電池からの放電に切り替わります。停電から復旧したら、手動で連系運転モードに戻すタイプが一般的です。 なお、手動で切り替える方法についてもご紹介しておきましょう。
- 主電源ブレーカーと太陽光発電ブレーカーを切る
- 家庭用蓄電池用分電盤のスイッチを蓄電側に切り替える
- マニュアルの指示に従って自立運転モードに切り替える
- 自立運転用コンセントに使いたい機器を接続する
- 太陽光発電ブレーカーと主電源ブレーカーを入れる
3. 家庭用蓄電池×太陽光発電:最強タッグのメリットとは?
最後に、家庭用蓄電池と太陽光発電を組み合わせた使い方についてご紹介します。また、停電時にも普段と変わらない生活をしたいという方は、「全負荷タイプ」の家庭用蓄電池がおすすめです。

3-1. 太陽光発電とは相性が良い
太陽光発電と家庭用蓄電池は非常に相性が良いため、セットでの導入がおすすめです。
実は、それぞれの設備には以下のようなデメリットがあるのです。
- 太陽光発電:夜間や悪天候時には発電できない
- 家庭用蓄電池:単独では発電できず、外部からの電力供給が必要
これらのデメリットを補完し合うことで、エネルギーの自給自足が可能になります。日中に太陽光発電で余った電力を家庭用蓄電池に蓄えておけば、夜間にその電力を使用できます。セットで活用することで、効率的にエネルギーを生成・消費できるのが特徴です。
3-2. 停電時も安心!長時間の電力供給可能
太陽光発電のみを導入した場合、停電時にも電気を使用できますが、発電できる時間帯に限られます。悪天候や夜間には発電できないため、電力の利用が制限されてしまうのです。 家庭用蓄電池を併用することで、あらかじめ電気を蓄えておき、太陽光発電が発電できない時間帯にも電力を供給できます。日中に充電し、夜間に利用することで、太陽光発電単体で運用する場合と比べて長時間電気を使用することが可能です。 太陽光発電だけでは停電時に利用できる電力が限られます。しかし、家庭用蓄電池と組み合わせることで、停電時にも安定した電力供給が可能となり、災害時などに大きな力を発揮します。
3-3. 電気代も節約できる
家庭用蓄電池と太陽光発電を組み合わせることで、電気代を大きく抑えることが可能です。太陽光発電のみを利用した場合と比較してみましょう。
- 太陽光発電のみの場合…太陽光発電分+余剰電力分-電力会社からの購入分
- 家庭用蓄電池併用の場合…太陽光発電分+余剰電力分-電力会社からの購入分+家庭用蓄電池に蓄えた分
家庭用蓄電池を家庭用太陽光発電と一緒に使用することで、発電した電力を蓄えられ、その分節約効果が向上します。太陽光発電が使えない時間帯でも家庭用蓄電池からの電力を利用することで、電力会社から購入する電力量を大幅に節約できるでしょう。この節約効果は、災害時だけでなく、平常時でも大きなメリットとなるのです。
4. まとめ
災害に強く、安心・安全な生活を実現するため、家庭用蓄電池の導入を検討してみてください。 兵庫県養父市にあります「株式会社フリーライフ」は、家庭用太陽光パネルと家庭用蓄電池の設置を専門に行っています。地元養父市にお住いの方で、「停電時に備えたい」あるいは「家庭で使う電気は太陽光発電でまかない、余剰電力を販売したい」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。